subject: Mac で UNIX date: 2010年1月30日 20:34:26JST 皆さん 大名です。 Macintosh で Perl を使う人もいるので,注意点,役立つ情報などを 書いておきます。 ■ ターミナル (Terminal) Mac OS X で UNIX のコマンドを使う場合には,OS に付属の 「ターミナル (Terminal)」という端末エミュレーターを使えばよい。 バージョンによって,ターミナルがある場所が異なることがあるが, Mac ヘルプで「ターミナル」を検索すれば,必要な情報が得られる。 ■ ls の -v オプション ファイル名,ディレクトリ名に漢字や仮名などの文字があると, ls で表示したときに,正しく表示されない (バージョンがある?) が, -v オプションを付ければ,漢字や仮名などもちゃんと表示される。 ■ ドラッグ&ドロップによるパスの指定 フォルダやファイルをターミナルのウィンドウにドラッグ&ドロップすると, パス付きでフォルダ名,ファイル名が入力できるので便利。    例. a. コマンドラインに "cd " と打つ。      b. 移動したいフォルダ (ディレクトリ) のアイコンを       ターミナルのウィンドウにドラッグ&ドロップする。      c. [ENTER] の入力で,フォルダに移動。 ■ シェル いろいろなシェルが利用できるが,デフォルトのシェルは bash。 (但し,10.2 までは tcsh) サテライトラボのマシンでログインし場合,tcsh がデフォルトと なっている。 次のコマンドを実行すると,どんなシェルが使えるかがわかる。 $ ls /bin | grep 'sh$' ■ 大文字小文字の区別 大文字小文字を区別しないファイルシステム*になっているので, 大文字小文字の違いだけで区別されるようなファイル名は使わないこと。 既存のファイルと大文字小文字の違いしかない名称のファイルを 作成すると,上書きしてしまう。  * 変更は可能だが,しない方が無難。 ls, cat, タブによる補完などで,大文字小文字の違いが どう扱われるかは,コマンド・機能による。1つ1つ覚えるのも 面倒なので,大文字小文字の違いだけで区別されるような ファイル名は使わないようにするのが,一番面倒がない。 ------------------------------------------------------------ $ ls T.txt t1.txt $ ls T* T.txt # t1.txt が表示されない → case-sensitive $ ls t* t1.txt $ cat T.txt Hi! $ cat t.txt Hi! # 内容が表示される   → case-insensitive $ cat T.[TAB].txt # タブで補完 $ cat t. # タブで補完できない  → case-sensitive ------------------------------------------------------------ ■ バックスラッシュ (\) と円記号 (¥) 設定を変更しないでターミナルを起動した時,デフォルトの文字コードは UTF-8 (Unicode)。Unicode では,バックスラッシュと円記号は, 別のコードポイントが与えられた別の文字なので,区別が必要。  バックスラッシュ (U+005C, REVERSE SOLIDUS) 見た目:\ (¥)  円記号      (U+00A5, YEN SIGN)     見た目:¥ 環境によっては,バックスラッシュに当たる文字も,¥の字形で 表示されるので,混乱することがあるで,注意が必要。 (正しく字形が伝わるように,全角文字を使用している。) 詳しくは,『英語語法文法研究のための正規表現によるコーパス検索』の p. 15 の「2.2.4 バックスラッシュ (\) と円記号 (¥)」とその注を 参照のこと。 -- 名古屋大学大学院国際開発研究科 国際コミュニケーション専攻 大名 力 (Tsutomu OHNA)