名古屋大学人文学研究科 Graduate School of Humanities / School of Humanities

西洋古典学 Classics

大学院  

 西洋古典学とは、古代ギリシア語・ラテン語で書かれた著作を対象として人間について様々な角度から研究する学問である。欧米ではたんに「古典学」(classical studies)といえばこの学問のことで、人文学の中で重要な地位を占めている。しかしわが国では、これを専門として学べる大学は極めて少なく、その少数の拠点の一つが本研究室である。中部・東海地方では唯一である。

 本研究室の特色は、神話を題材とする文学に重点を置き、神話学・宗教学・社会史・文化人類学・比較文明論などの幅広い関心を生かした研究と教育を推進していることである。具体的には、叙事詩、抒情詩、悲劇、喜劇などの韻文の作品が主流になるが、他方、小説や歴史記述、弁論や伝記、書簡や思想といった分野の散文作品もしばしば取り上げており、広範なジャンルの選択が可能である。第二の特色としては、ギリシアとローマを古典古代という一つの全体をなすものとしてとらえることである。そのため本研究室では、古代地中海文化の広がりと奥行きをつねに意識した研究・教育環境を目指している。

 ところで、西洋古典の研究では、まずギリシア語とラテン語を正確に読める能力が必要となる。どちらかの言語だけではなく、両古典語に習熟するよう指導している。具体的にテクストを扱うための文献学的方法と知識、注釈や研究書の用い方なども少人数の授業の中でしっかりと学ぶことができる。また、独自な着想と的確な批判力をもって優れた内容の論文を作成する能力が身につくよう、個人指導と討論授業に力を入れている。さらに、「西洋古典研究会」を主催し、学内外の交流もはかっている。

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学部  

 西洋では、「古典」(Classics)といえばふつうそれだけで、ギリシア語かラテン語で書かれ古代から伝承された作品群を意味します。そこには、歴史記述や哲学的議論のほか、叙事詩、悲劇・喜劇、抒情詩、諷刺詩、小説、伝記などの多種多様な文学的創造がありました。

 その古代の文学的創造の中で、最も重要な要素は神話です。ギリシア神話はローマ時代の洗練を経て、ルネッサンスから近代にまで語り継がれ、今日では世界中の人々の想像力の糧となっています。詩や小説の中だけではありません。絵画や彫刻・建築、音楽や劇・映画、そして先端の科学技術の分野でも、神話は現代人に斬新なアイデアとイメージを提供し続けています。ギリシア・ラテンの文学は、その神話の宝庫です。そしてそれは、日本人の私たちにとっては、まだまだ新しい知識と発想の泉です。ヨーロッパ人がギリシア語とラテン語の原典の中に大切に保存してきた、数知れぬ知の宝石。それをともに発掘しましょう。

 当研究室では、神話と古典文学についての講義、古典文学研究にアプローチするための演習のほか、実際にテクストを原典で読むために必要となる、ギリシア・ラテン語の様々なレベルの授業を開講しています。授業における討論、個人指導、各自が自由に選択するテーマについての研究発表の機会を重視しています。

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